イタリアの治安
日本では、治安が良い国とは見なされていないイタリア。
実際のところはどうなんでしょう?
イタリア生活15年目の私が、イタリアで起こりうる犯罪と、イタリアの治安について、お話したいと思います。
実際にイタリアで10年以上生活をしていて、怖いな、危険だな、と思ったことはありません。
それは、住んでいる場所に拠る所もあると思います(トスカーナの小都市アレッツオで暮らしています)。
但し最近では、貧しい外国からの移民や、失業率の大幅増加などの為、以前に比べると、軽犯罪は残念ながら全国的に増えているそうです。
では、どのような犯罪が起こるのでしょうか?
スリなどのニュースにもならない軽犯罪については、確かに留学生などから被害の話を聞いたことがあります。
但し、スペインなどでは多いという、包丁などの危険物を突きつけての強盗事件などの被害については、耳にしたことがありません。
後、タクシーやレストランでのぼったくりについても、聞いたことがあります。
が、最近日本でも増加している不可解な犯罪(理由もよく分からない殺人など)については、イタリアでは数が少ないようです。
ですので万一、イタリアで犯罪に巻き込まれてしまうとしたら、財布をスラレタ、スラレそうになった、スマートフォンを盗まれた、タクシーでボラレタ、そんなところです。
イタリアで軽犯罪に逢わないためには、勿論、運も関係していると思いますが、イタリアで、‘軽犯罪を防ぐ為の鉄則’を守れば、かなりの確立でその手の犯罪の被害も防げると思います。
軽犯罪を防ぐ為の鉄則
- 大金を持ち歩かない。またある程度の金額がある場合は、分けて持つ。
- 口が開いたままのバッグは持たない。
- 地下鉄やバスなどの混雑した交通機関の中では、バッグを胸の位置まであげて常に監視の目を。
- バッグは、車道側には持たない(引ったくりを防ぐ)。必ず歩道側で。
- ジプシーが近寄ってきたら、遠ざかる。
- 暗くなってからの一人歩きは避ける。
- 雰囲気の悪いと感じる通りなどに入ってしまったら、出来るだけ早急にその通りから出る。
- 自分の荷物からは一瞬たりとも目を離さない。一瞬でも目を離したら、失くしたも同然。
- レストランでは必ずメニューを見て、料金を確認する。
- タクシーは、出来れば乗車前に目的地までの大体の値段を確認しておく。
- 知らない人に声を掛けられても着いていかない。
- 妙に親切な人などは、後から料金を請求されたりする可能性が高いと考える。
大体、このような点に気をつけておけば、イタリアでの殆どの軽犯罪を防げるはずです。
ただこれだけ注意していたのに、それでも犯罪にあってしまった場合。
残念ですが、これは命が掛かるような問題ではない限り、仕様がない、と考えてください。
イタリア人でも、日本人でも、生きていれば一生に一度くらいは、スリにあった、あいそうになった経験はあると思います。
残念ですが、運が悪かったと思って、諦めて下さい。
但し、クレジットカード会社への盗難届けなどは忘れないように。
イタリア人も、この国で普通に生活しています。
ですからイタリアの治安が悪いと、必要以上に最初からビクビクする必要はないと思います。
緊急連絡先
- イタリア国家警察
- Polizia/ポリッツィア 113
- イタリア特殊警察
- Carabiniere/カラビニエーレ 112
- 救急車
- Ambulanza/アンビュランツァ 118
- イタリア消防局
- Vigile del Fuoco/ビジレ・デル・フゥオコ 115
上記の番号は、公衆電話、スマートフォンのいずれからも、記載の番号を押すだけで無料で関係先と連絡を取ることが出来ます。
ちなみに万一の際に国家警察、それとも特殊警察のどちらに電話をするか、と言う点ですが、どちらでも構わない、とのこと。
ある意味、これもイタリアらしい!?
緊急時の一言イタリア語
- 助けて
- Aiuto/アユート
- 火事だ
- Incendio/インチェンディオ
- 泥棒だ
- Ladro/ラードロ
- 強盗だ
- Rapinatore/ラピナトーレ
- 救急車を
- Ambulanza/アンビュランツァ
- 警察を
- Polizia/ポリッツィア