イタリア留学中の滞在先の選び方(家賃の相場など)
私立の語学学校に入学する場合、学校の斡旋でホームステイ、もしくは学生共同アパート(学生寮)に入居する留学生が大多数だと思います。
上記以外では、独立アパート(日本で言うところのワンルームアパート)か、短期であればホテルを選択する方もいらっしゃるかもしれません。
では滞在先はどのように選択すべきか、ホームステイと学生共同アパートの違いについてお話する前に、まずはイタリアの住居事情についてお話したいと思います。
イタリアの一般的なお家賃について
イタリアの家賃事情の特徴として、一般的に北部が高め、続いて中部、ナポリ以南の南部については比較的低めというのが通常です。
ですので、イタリア北部の大都市であるミラノの家賃が高いのはある意味当たり前ですが、条件がほぼ同じ物件でも、ローマとイタリア北部の地方都市での家賃を比べた場合、イタリア北部の方が家賃が高いということも珍しくありません(ローマは、市内の超中心部以外では、それほど家賃が高い方ではありません)。
ちなみに一般的にイタリアのお家賃は、特に都市部では、東京とほぼ同じ、もしくはそれよりも高い場合もあります。
つまり、イタリアの家賃はかなり高い、ということになります。
条件にも拠りますが、都市部でMonolocale(イタリア語でワンルームアパートの意味)を借りるとなると、月700ユーロ前後はするのが通常です。
立地やその他の条件(広さ、設備、周りの環境など)が良くなれば、もっと高くなる場合もあります。
このようにイタリアのお家賃はとても高いと言えるので、イタリア人学生なども通常はMonolocaleを借りるのではなく、学生同士でアパートをシェアする、つまり学生共同アパートに入居するのが通常です。
学生共同アパートとは、例えば3LDKのお家に、3人の学生が入居し、それぞれ寝室は別(個室)、但しキッチンやバス・トイレなどは共同で使う、というパターンです。
語学学校が提供する学生共同アパートの相場としては、これも勿論、都市や、また同じ都市でも立地やその他の条件にも拠りますが、一月あたり一部屋光熱費も含めて450ユーロ~が一般的です。
イタリアのホームステイ事情
ホームステイというと、ホストファミリーとの交流をまずは一番に思い浮かべるかもしれません。しかし残念ながら、イタリアでは、多くの場合、これは幻想に終わるかもしれません。
イタリアで自宅を外国人のホームステイ先として提供しているファミリーというのは、基本的に外国人との交流が目的というより、空いている部屋を外国人に貸して、家賃収入を得るのが目的です。
ですので、未亡人や子供たちが独立した老夫婦、もしくは働く世代で独身の比較的若い男性・女性の一人暮らしなどの、空き部屋があるイタリア人との同居になるパターンが多いです。
このような事情から、週末もホストファミリーと常に行動を供にして、というような過剰な期待は抱かない方が良いと思います。
ただ家賃収入目的での部屋貸し、といっても、必ずしも大家さんが不親切だとか、ファミリーとの交流が一切無いとは言い切れません。
それ以上のことは、大家さんの気質や状況にも拠りますが、親切な大家さんや、ある程度、ファミリーとの交流がある場合もあります。
いずれにせよ、一緒に住むのがイタリア人であれば、生のイタリア語を耳にすることが出来るわけですから、語学の上達という点ではアドバンテージがあると思います。
但しやはり大家さんとの共同生活という点では、多少、気を使う生活にはなるかもしれません。
イタリアの学生共同アパート事情
学生共同アパートでは、多くの場合、同じ語学学校へ通う、別の外国人学生とアパートをシェアして暮らすことになるのが通常です。
ですので、色々な国籍のお友達が出来る可能性がある、と言う意味では、とても楽しい経験になると思います。
また通常アパートには大家さんが居ないので、気兼ねのない生活が送れます。
但し、お互いが外国人学生である為、正しいイタリア語を話す(イタリア)人が居ない、という点は挙げられます。また特に夏季など、欧米からやってくる留学生は、2週間~4週間での短期のスパンでやってきますので、アパートをシェアする学生が頻繁に変わり、多少、生活が落ち着かない、という点もあるかも知れません。