コネを使ってイタリアで就職
イタリアという国は、良くも悪くもコネが幅を利かせる世界です。
コネで就職、コネで罰金を逃れた、コネで滞在許可証を得たなどなど・・・
コネと言えば、何となく聞こえが悪いですが、使いようにも拠って、それが必ずしも悪いことだとは思いません。
イタリアでコネを手に入れようと思えば、イタリアの土俵でイタリア人と同様に渡り合っていく、イタリアの社会に根付いて生きていくだけの努力が必要だから。
コネなんて無いよ、と言う人も、周りのイタリア人の友人などに仕事を探している旨をそれとなく伝えておけば、そこから口コミで就職情報を得た、何てことも。
ただコネで紹介して貰う仕事の場合、特に家族経営などの小さな企業では、正規雇用を行わない企業が少なくないのも事実です。
つまり被雇用者に対して賃金は払うけれども、管轄の省庁に雇用の事実を隠し、健康保険、厚生年金保険などの税金を納めていない、ということです。
当然、被雇用者が怪我や病気をしても保険はありませんし、一定年齢を迎えて定年退職しても年金を受け取れません。
勿論、これでは就労用滞在許可証を手に入れることも出来ません。
これは何かがあった時に当然不安と言う点もありますが、何より、違法です。
ゆえに万一、管轄官庁でこの事実が判明した場合、雇用主も勿論ですが、被雇用者も国外強制退去処分などの厳しい処分に罰せられることがあります。
ですのでコネで見つかった就職先が正当な雇用手続きを取ってくださるのか、必ず事前に確認する必要があります。