イタリア語上達法
留学生の皆さんに、しばしば‘どうしたらイタリア語が上達するのか?’、もしくは‘どうすればイタリア人と友達になれるのか?’という質問を頂きます。
よく言われるのは、‘イタリア人と友達になれば、イタリア語が上達する’というもの。
確かにこれは事実だと思います。
となると、‘ではどうしたらイタリア人と友達になれるのか?’という質問が出てきます。
これは個人的な意見ですが、イタリア人と友達になる為には、まずはイタリア語の上達が必要だと私は考えます。
イタリア語の上達とイタリア人の友達を作ること、どちらが先か、コロンブスの卵のような話ですが・・・
立場を逆にして考えてみてください。
例えば日本に留学している外国人学生が居るとします。
彼らは日本人の友達が欲しい。
外国人留学生のAさんは日本語がそれなりに上手、外国人留学生のBさんは日本語は殆ど話せない。
この場合、皆さんならどちらの外国人留学生と友達になりたいと思うでしょうか?
おそらく日本語がそれなりに上手なAさんだと思います。
何故なら、Bさんと出掛けるとしても、日本語が話せないのだから会話に行き詰るかもという心配、それにどういう会話をすれば良いのか分からないから、ではないでしょうか?
もし貴方がよりBさんと友達になりたいと思うのであれば、それはおそらく、Bさんが異性としてとても魅力的か、もしくは貴方がBさんの国についてとても興味を持っている、という場合でしょうか。
ですからイタリアへ留学する日本人学生の場合も同じです。
イタリア人と友達になる為には、まず独学なり、語学学校なりである程度のイタリア語力を身に付け、会話などもある程度は出来なければ、イタリア人の友達を作るのは難しいです。
ですので、留学前にもしっかりイタリア語の基礎を身に付けて置くことはとても重要です。
これなくしては、イタリアに来てもイタリア人の友達を持つことは大変難しいです。
日本人留学生は一般的に文法はともかく、語彙がとにかく乏しく、語彙が少ないと、会話の内容もとてもつまらないものになってしまいます。
イタリア語独学にお奨めの教材
NHKイタリア語ラジオ講座
NHKのイタリア語講座はテレビの方が人気があるようですが、留学の準備の為であれば、週5日放送があるラジオ講座が断然お奨めです。
現在は、オンラインでも好きな時間に聞ける、便利な時代になりました。
私自身は毎日の放送を予約録音して、それを通学・通勤の4年間、ほぼ毎日聴講していましたが、文法、そして語彙が自然と身に付くので大変役に立ちました。
イタリア語の独学教材としては一番のお奨めです。
‘絶対に毎日聴く’というよりも、長く継続することが大事だと思います。
- 楽天でNHKイタリア語ラジオ講座のテキストを探す
- アマゾンでNHKラジオイタリア語講座のテキストを探す
- YAHOOでNHKラジオイタリア語講座のテキストを探す
- HontoでNHKラジオイタリア語講座のテキストを探す
しっかり学ぶイタリア語
短期間でイタリア語の基礎を学びたい方には、お奨めの良書です。
以前NHKテレビイタリア語講座の講師をつとめたこともある一ノ瀬先生の著書で、イタリア語会話の中から自然とイタリア語文法の基礎が理解出来るようになる構造です。
イタリア基本単語集
日本人留学生の場合、文法については独学や日本のイタリア語語学学校などである程度、文法を学んでからイタリアにいらっしゃる方が多いように感じます。
が、だいたいどの留学生でも圧倒的に足りないのが語彙です。
文法を知っていても、語彙が少なければ、話の内容はとてもつまらないものになります(言いたいことを言えない)。
私自身はこのイタリア基本単語集に掲載の重要単語2200を、留学前から留学中に掛けて、とにかく片っ端から頭に叩き込んでいきました。
今、この本を見直してみても思うのですが、イタリア人との通常のイタリア語会話に必要な語彙は、この2200語を覚えさえすれば、大体のことは事足ります。
語彙を増やす、こればかりは日々の努力としかありませんが、重要単語ばかりまとめてあるこの単語集は、とても役に立ちました。
イタリア留学中の語学の上達について
個人差はあると思いますが、私自身が歩んだイタリア語ペラペラ?の道のりを年表にしました。
留学期間設定の目安などに。
- 出発4年前~出発
- NHKラジオ イタリア語講座を録音し、通学・通勤中にほぼ毎日独学。
イタリア基本単語集から、基本語約2000を毎日3語ずつ頭に叩き込む(覚えるまで何度も繰り返し)。
留学直前の4週間だけ、イタリア語会話教室に参加。 - イタリアへ出発
- クラス分けテストで、文法・会話クラス共に中級クラスへ入学。
学校の授業へついていく事はさほど難しくない。
が、一旦学校の外へ出ると、普通のイタリア人が話すイタリア語は早すぎて耳が付いていかない。
動詞の変化がスラスラ出てこないため、会話に時間が掛かる。 - イタリア生活3ヶ月
- 段々と耳が慣れてきて、一般(語学学校教師ではない)のイタリア人が話すイタリア語についていけるようになった(話の半分くらいを理解する)。
但し未だ単語力が足りず、自分が思うこと全ては表現することが出来ない。
イタリア語の雑誌を購入し、新たな語彙を日々増やす努力(基本単語集も繰り返し継続)。
動詞の変化についても考えることなく、ある程度、すんなり出てくるようになる。 - イタリア生活6ヶ月
- この頃から通常の会話には殆ど不自由がなくなる
動詞の変化もスラスラ出る。
イタリア語の履歴書準備、現地企業での面接に、ほぼ不自由が無いイタリア語力が身につく。
語彙は随分と増えたが、ニュースなどは未だ完璧に理解することは出来ない。
雑誌に加え、イタリア語の新聞で更に語彙を増やすべく日々努力。 - イタリア生活8ヶ月以降
- 語彙もかなり増え、通常の生活には全く不自由しない。
ニュースなども専門用語以外はほぼ理解するようになる(専門用語なども含め、ニュースがほぼ完璧に理解できるようになったのは2年目くらいから)。
イタリア語ビジネスレベルが身に付いたと実感する。